臨済宗は、鎌倉時代に栄西が中国から伝えた禅宗の一派です。「不立文字」を掲げ、言葉ではなく師との問答(公案)や坐禅を通じて悟りを目指します。時の鎌倉幕府に重用され、北条時頼が創建した建長寺や、北条時宗による円覚寺など、鎌倉には「鎌倉五山」と呼ばれる有力な寺院が並びました。武士の精神的支柱となり、茶道や水墨画など日本文化の形成にも深く関わっています。
🔶臨済宗ゆかりの地
浄妙寺
浄妙寺は、浄明寺にある臨済宗建長寺派の寺院で、正式には稲荷山浄妙広利禅寺と号します。1188年に創建され、本尊は釈迦如来、開基は足利義兼、開山は退耕行勇です。鎌倉五山の第五位に列せられています。
寿福寺
寿福寺は、1200年に源頼朝の妻・北条政子が、頼朝の父である義朝の旧邸跡に栄西を招いて創建した寺院です。13世紀後半に禅宗寺院となり、鎌倉五山の第三位として歴史を刻んでいます。
常楽寺
常楽寺は、大船にある臨済宗建長寺派の寺院で、山号は粟船山です。1237年に創建され、開基は北条泰時、開山は退耕行勇が務めました。本尊として阿弥陀三尊を祀っています。
圓應寺
圓應寺は、山ノ内にある臨済宗建長寺派の寺院で、山号は新居山です。鎌倉時代に創建され、開山は智覚禅師とも伝わります。閻魔像や冥界の十王像で知られ、別名「新居閻魔堂」とも呼ばれる名刹です。
建長寺
建長寺は、山ノ内にある臨済宗建長寺派の大本山で、正式には巨福山建長興国禅寺と号します。1253年に創建され、本尊は地蔵菩薩、開基は北条時頼、開山は蘭渓道隆です。鎌倉五山の第一位を占める禅宗の拠点です。
報国寺
報国寺は、浄明寺にある臨済宗建長寺派の寺院で、正式には功臣山報国建忠禅寺と号します。1334年頃に創建され、本尊は釈迦三尊。境内の見事な孟宗竹の竹林から、通称「竹寺」として親しまれています。
海蔵寺
海蔵寺は、扇ガ谷にある臨済宗建長寺派の寺院です。もとは真言宗でしたが、鎌倉幕府滅亡後の1394年、足利氏満の命により上杉氏定が禅宗寺院として再建しました。開山は心昭空外で、四季の花々が美しいことでも有名です。
長壽寺
長寿寺は、山ノ内にある臨済宗建長寺派の寺院です。14世紀中頃に、鎌倉公方の足利基氏が父尊氏の菩提を弔うために建立したと伝えられています。境内には足利尊氏の遺髪を埋めた五輪塔が現存しています。
明月院
明月院は、山ノ内にある臨済宗建長寺派の寺院で、正式には福源山明月院と号します。平安時代末期の明月庵を前身とし、1380年頃、上杉憲方によって再興されました。現在は「あじさい寺」として広く知られています。
円覚寺
円覚寺は、山ノ内にある臨済宗円覚寺派の大本山で、鎌倉五山の第二位に列せられます。1282年に北条時宗が、元寇の戦没者を追悼するため中国僧の無学祖元を招いて創建した、格式高い寺院です。
浄智寺
浄智寺は、山ノ内にある臨済宗円覚寺派の寺院で、鎌倉五山の第四位に数えられます。1281年、北条師時が父・宗政の菩提を弔うために創建しました。かつては広大な寺域を誇った名刹です。
東慶寺
東慶寺は、山ノ内にある臨済宗円覚寺派の寺院です。1285年に創建され、開基は北条貞時、開山は覚山尼。江戸時代には「縁切寺」として女性の離婚を助ける特別な格式を保持していました。
大慶寺
大慶寺は、寺分にある臨済宗円覚寺派の寺院で、山号は霊照山です。鎌倉時代末期に創建されたと伝えられ、本尊に釈迦如来を祀ります。静かな佇まいの中で禅の伝統を今に伝える寺院です。
瑞泉寺
瑞泉寺は、二階堂にある臨済宗円覚寺派の寺院で、山号は錦屏山です。1327年に創建され、開基は二階堂道蘊、開山は夢窓疎石。国の名勝に指定された岩庭があり、鎌倉屈指の景勝地として知られています。
